腸の運動を活発にさせる食材「水」
たとえば暑い日が続く夏になると、発汗によって水分のバランスが崩れ、便に行き渡る水分量がさらに減少します。運動などをすれば尚さらです。年々、夏の暑さが異常値をさらに超えるような状況で、起床したときから汗だく…ということも珍しくありません。
その結果、便が硬くなるので、便秘の人にとってはつらい時期となります。では、どのような水を摂ればよいのでしょうか。
一般的には、水道水を一度沸騰させた水が一番良いのではないかと考えています。安上がりで、家にいればいつでも手に入るからです。このほか、より便を出やすくするために、次に掲げるようなものを利用するとよいでしょう。
○ミネラルウォーター
ミネラルウォーターにはナトリウム、カリウム、マグネシウムが豊富に含まれています。特にマグネシウムは、腸管の神経細胞を回復させたり、腸から水分を引き出したりするなど、便をやわらかくする効果が期待できます。
インターネットでは、硬水を紹介しているところも多いのですが硬水は外国のミネラルウォーターですので日本人の体に合わないことも多く意外に効果を実感できない場合もありますが、よく効く人もいます。
便秘薬のようにはじめは効いたけれど腸が慣れてしまって効かなくなる人もいます。
硬水(ミネラルが多い)、軟水にこだわるよりも水を飲むというところに意識をもっていったほうがいいかもしれません。
また、冷たすぎる水は腸にストレスとなってかえって便秘になったり下痢になったりするので注意が必要です。
水道水をいったんわかして飲む方法がやはりおすすめです。
○ハーブ入り飲料水
ペパーミント( ハッカ) やジンジャー( ショウガ) は、消化管の働きを促進させることが知られています。
これらにオリゴ糖を加えたハーブ入り飲料が腸のためにベストではないかと考えます。これは漢方薬の「防風通聖散」の組成からヒントを得たもので、便秘の人を想定しています。防風通聖散は、比較的体力があり、おなかが張った肥満気味の人に有効です。その成分の中でより胃腸に有効であると思われる4 種を用いた「ペパーミント・ジンジャー・ジュース」を考えました。
温かくしても、冷たくしてもおいしく飲めるジュースです。メディアで取り上げられ、全国的に知られるようになりました。軽い便秘の人は、この飲料だけで改善する可能性も大きいと思われます。なお、冷蔵庫での保存は2日間が目安です。